産業集積における技術イノベーションの実現過程 -鯖江眼鏡枠産地のフィールド調査を通した予備的考察-
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概要
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本稿の目的は,鯖江眼鏡枠産地にて実施したフィールド調査のデー タにもとづいて,産業集積において技術イノベーションが実現される過程に関する特徴を析出し,今後の調査分析の予備的な知見を得ることにある。 フィールド調査の対象は,眼鏡枠メーカー6社,部品メーカー3社,眼鏡枠企画卸業者3社,業界組合1組織,行政1組織,業界専門誌出版社1社の計15サイトである。収集されたデータは「絶えざる比較法」によって分析された。具体的には,テキスト化されたデー タを切片化した後,コードマトリクスなどの作成を通してデータの切片を相互に比較し,概念カテゴリーおよび概念間の相互関係に関する仮説の導出をおこなった。なお,本稿での分析で中心的に用いられたは,特徴的な加工技術の開発を経験したことのある眼鏡枠メーカー2社および企画卸業者1社で得られたデータであり,他の データは補完的に用いられた。 分析の結果,開発に着手する背景,加工技術の開発過程における加工専門業者との関係,開発成果の流出入の3点に関して,いくつか 興味ある発見事実を得た。
- 2008-09-11
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