テーパー状Tiワイヤの端面に水熱合成PZTを成膜したニードル型ハイドロホンの試作

概要

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超音波診断装置の性能の評価には音場を正確に測定することができるハイドロホンが欠かすことができない。当研究室の水熱合成法によるPZT多結晶膜は広帯域な周波数特性を持つ超音波プローブを実現可能な上に素材がTiであれば複雑な形状や微小な基板にも成膜が可能である。これに着目し、当研究室では微小なTiワイヤの端面にPZT多結晶膜の成膜を行い、ニードル型小口径ハイドロホンの開発とその評価を行ってきた。しかし、当研究室の従来のハイドロホンはPZT多結晶膜を成膜するTiワイヤの背面にバックエコー抑圧の対策がされていなかった。そこで、本研究ではPZT多結晶膜を成膜するTiワイヤの受信部から後ろをテーパー状に加工した新型ハイドロホンを試作した。従来型ハイドロホンと新型ハイドロホンの受信波形を観察したところ、新型ハイドロホンは従来型ハイドロホンに比べバックエコーを抑圧しており、バックエコーの抑圧にはTiワイヤをテーパー状に加工することが有効であることが判った。
社団法人電子情報通信学会の論文
2008-05-23