浸潤性膀胱癌の腫瘍地図による進展様式の検討

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概要

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膀胱全摘除術を行った膀胱癌133例の摘出膀胱の腫瘍地図を作成し,腫瘍の発育様式,腫瘍数,異型度,深達度,随伴病変としての上皮内癌および上皮異形成などについて検討した.発育様式,異型度,深達度,浸潤増殖様式,膀胱壁内脈管侵襲は相互に密接に関連していた.多くの症例で随伴病変としての上皮内癌および上皮異形成が認められた.主腫瘍に随伴するCISは,検索可能であった115例でみると,近接部のみCISを認めた症例が46例(40%),遠隔部のみCISを認めた症例が3例(3%),近接部にも遠隔部にもCISを認めた症例が35例(30%)であった.乳頭状腫瘍では49例中35例(71%),非乳頭状腫瘍では48例中30例(63%)にCISを認めた.しかし,low grade症例では, CISは低頻度であり,high grade症例で高頻度に認められた.上皮異形成は,非乳頭状腫瘍よりも乳頭状腫瘍で,より高頻度に認められた.
社団法人日本泌尿器科学会の論文
1987-08-20

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