睾丸腫瘍における血清AFP, HCG, CEAの検討

概要

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睾丸腫瘍62例 (seminoma group 26例, non-seminoma group 36例) を対象として, 術前の血清AFP, β-HCG (-部で尿 HCG), CEA値を測定し, 血清マーカーとしての有用性を検討した.血清 AFPは seminoma groupでは陽性例は1例もなかった. non-seminoma groupでは RIA法では, 22例中18例 (81.8%) で上昇したが, 他の測定法を含めた36例では18例 (50.0%) で陽性であった.血清β-HCGは seminoma groupでは20例中18例 (40%) で陽性を示したが, non-seminoma groupでは24例中15例 (62.5%) で陽性を示した.血清 CEAは seminoma groupで2例, non-seminoma groupで1例に陽性例を認めたにすぎず血清マーカーとしては不適当であると思われた.病期診断や経過を観察するうえで, 血清 AFP, β-HCGの測定が重要であることを述べた.
社団法人日本泌尿器科学会の論文
1983-07-20