乾燥および多湿条件の赤クロバー授精に及ぼす影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1.乾燥および多湿条件が赤クロバー授精に及ぼす影響について調査した。(イ)湿度については乾燥(40〜50%),多湿(95〜100%)の両処理を設けたほか,自然状態(70〜80%),の場合を対照として設けた。(ロ)乾燥,多湿の場合はガラス室,自然状態の場合は圃場で人工交配による調査を行つた。(ハ)授紛後の経過日数については10日,15日,20日,25日,30日の5処理を設けた。2.稔実率は乾燥条件下では平均50.10%多湿条件下では36.12%で乾燥の場合がまさつている。圃場では45.00%であつた。3.種子重は乾燥条件下の1粒重は平均2.23mg,多湿の場合は2.05mgで乾燥の場合がまさつている。圃場の場合は1.58mgであつた。4.種子量は乾燥条件下では授紛後10日,多湿条件下では15日,圃場条件下では30日登熟種子に匹敵する重量値を得た。5.発芽率は乾燥条件下では授粉後25日,多湿の場合は30日,圃場では25日以降に急激に増加する。しかして乾燥条件下では多湿の場合より発芽率良好な種子が得られる。6.硬粒率は乾燥条件下では授粉後10日で40.2%に達するが,多湿の場合は15日以降に急激に増加するが30日後でも30.2%で,乾燥の場合に比し硬粒率は少ない。圃場では10日まで硬粒は認めえないが漸次増加し30日後には35.5%に達する。
- 日本草地学会の論文
著者
-
金子 幸司
農林省北海道農業試験場
-
金子 幸司
北海道農業試験場
-
小島 昌也
茨城県畜産試験場
-
村上 馨
農林省北海道農業試験場草地開発部
-
小島 昌也
北海道農業試験場草地開発部
-
赤城 望也
北農試畜産部
-
村上 馨
北海道農業試験場畜産部
-
赤城 望也
北海道農業試験場畜産部
-
村上 馨
北海道農業試験場
関連論文
- アカクローバの生育型に関する研究 : 第2報異なる日長条件がアカクローバ品種の生育型に及ぼす影響
- アカクローバの生存維持機構に関する若干の知見
- アカクローバの生殖生長に及ぼす環境諸条件の影響 : 第1報日長および温度条件ならびに生育期間延長が開花誘起に及ぼす影響
- アカクローバにおける採種条件を異にした場合の諸形質の変化
- 19.赤クローバー植物体の生育型に関する研究 : 第2報 型発現の相異と若干の形質との関係について(草類の生理・生態,日本草地学会第9回大会講演要旨)
- 18.赤クローバー植物体の生育型に関する研究 : 第1報 型の発現と分類について(草類の生理・生態,日本草地学会第9回大会講演要旨)
- 赤クローバーの生育型に関する研究 : 第1報 生育型の分類ならびに生育型と若干の形質との関係
- 8.赤クローバーの生存維持機構について : 第2報 第2,3次植物出現の時期別推移および関連する諸現象(草類の生理などに関する問題,日本草地学会第8回発表会講演要旨)
- 25.アカクローバー部位別頭花の種子成熟順序と採種量に及ぼす貢献度(育種,採種,イタリアンライグラス,カブ,ソルゴなどに関する問題,日本草地学会第7回大会講演要旨)
- 12.アカクローバーの生存維持機構について(草類の生理生態に関する問題,日本草地学会第7回大会講演要旨)
- 赤クロバー「北海道在来種」の生産性その他若干の特性について
- 乾燥および多湿条件の赤クロバー授精に及ぼす影響
- 北海道に於ける赤クロバー採種地の環境要素と受粉昆虫 : 第1報 (第111回講演会)
- 北海道のトウモロコシ育種および栽培における最近の問題点
- イタリアンライグラスの選抜における栽植様式が斑点性病害(斑点病・かさ枯病・細菌病)の発生に及ぼす影響について
- 34. とうもろこし自殖系統の遺伝的差異とF_1収量および特定組合わせ能力効果との関係(I 年次講演会要旨)
- クリムソンクロバーの再生力及び栄養収量に就て
- 52. 生育初期段階におけるトウモロコシ品種の乾物生産特性(I. 年次講演会,昭和49年度 年次、月例講演会およびシンポジウム要旨)
- 24. 赤クロバーの生存維持機構について(談話会年次講演会講演要旨昭和37年度)
- 23. 赤クロバー銹病(Uromyces fallens KERN)の罹病評価について(談話会年次講演会講演要旨昭和37年度)