障害児を同胞に持つきょうだいの適応に関する質問紙調査
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概要
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障害児の健常きょうだいの適応に焦点を当て、対照群を設けて質問紙調査を行った。対象者は障害児きょうだい180名、対照群180名とした。要因は性、学年(小学校低学年,小学校高学年,中学生)、きょうだい内位置(姉,兄,弟,妹)とした。質問紙は母親と本人が評定した。母親は子どもについて精神適応、タイプA行動に関する質問紙2つを評定した。子どもは自分自身について、コンピテンス(認知,社会,身体,自尊の4因子)、抑うつ(CDI: 対人的不適応,抑うつ中核,自己嫌悪の3因子)、不安、孤独感、社会的望ましさに関する質問紙5つを評定した。その結果、障害児きょうだいの母親は対照群と比べて孤立や思考について行動面での問題を捉えていた。きょうだい本人はコンピテンスの認知因子について対照群よりも自己を低く評価した。また、コンピテンスの自尊因子では対照群で加齢にともない自己評価が減少したことに対して、きょうだい本人は学年間で得点差がなく、中学生では対照群以上に自己を評価した。さらに、抑うつ(自己嫌悪因子,抑うつ中核因子)については中学生群で対照群と比較してきょうだい本人の評価は低かった。不安、孤独感については対照群との差は見られなかった。障害児きょうだいの母親は子どもの問題を意識しており、その一方できょうだい本人は少なくとも中学生までは適応に関して認知に対する有能感以外では概して問題を意識していないとする結果が得られた。
- 1998-06-30
著者
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原 幸一
愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所
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西村 辨作
愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所
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西村 辨作
愛知淑徳大学医療福祉学部
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西村 弁作
愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所
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西村 辨作
愛知県心身障害者コロニー
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