精神遅滞児の音声言語発達経過の1例 : ひらがなを媒介としたやりとり行動の成立を通して(実践研究特集号)
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概要
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本研究は、ことばの遅れを持つ男児を対象に3歳1ヵ月より言語指導を開始した事例研究である。指導開始直後は有意味語がなく、音声のレパートリーも母音が主で子音はほとんど獲得されていない状態であった。ことばかけに対する反応は乏しく、人とのやりとり遊びがなかなか育たなかったが、商品名を記したマークに関心を持ち、マークの名称を言ってもらう時だけ人への接近がみられたことが特徴的であった。その後、マークからひらがな文字へと興味が移り、4歳8ヵ月にひらがな文字を媒介に音声模倣を獲得してから徐々に音声言語が発達し、5歳9ヵ月に三語文を獲得するに至った。本研究では、本児の音声言語獲得過程についてまとめ、音声言語獲得に影響を及ぼした要因について考察した。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1997-03-31
著者
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