学部学生の授業参観の視点の変化に及ぼす授業批評の影響 : 「障害児教育臨床」の授業実践を通して
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概要
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授業実践や授業批評において、そこに参加する教師が「どのように授業を見ることができるか」(参観の視点)は重要な役割をする。本研究では、教員養成大学での通年の授業『障害児教育臨床』における、「授業参観(参加観察)-授業批評」の実践を通して、養護学校教員養成課程の学部1回生の「参観の視点」がどのように変化したのかを、アンケート調査した。対象の学生は、3年間で計50名であった。本授業最終回に「参観の視点に変化があったか」を尋ねた1992年度の学生では、約9割が「変化あり」と答えている。他の年度のものを加えて、その変化の内容をみると、参観を始めたころは、授業を「漠然と見る」状態から、「視点を決めて、注意深く見る」状態へと変化している。この変化には、学生とともに本授業に参加していた現職教員(特別専攻科学生)の「体験に基づいた具体的な批評」が影響を与えたと考えられる。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1996-01-31
著者
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