知的障害教育における生き物に関する内容を扱った指導の変遷 : 「発達の遅れと教育」誌の分析を通して
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概要
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本研究の目的は,知的障害児の教育において生き物を扱った指導がどのように行われてきたのかを歴史的に検討することである。方法として,「発達の遅れと教育」誌に掲載された文献を資料とし,生き物を扱った指導に関する実践報告や論文の記述から,知的障害養護学校および小中学校の知的障害特殊学級における生き物を扱った指導の変遷をたどった。その結果,生き物を扱った指導は,小学校特殊学級や養護学校小学部において,養護学校義務制実施前後を通して主に生活単元学習で身近な生き物に関する学習として行われてきた。また,義務制実施以前には主に中学校や養護学校中学部において職業教育の方法のひとつとしての飼育・栽培が行われていたが,実施後は主に養護学校高等部において,作業学習や職業教育の実習としての飼育・栽培が行われるようになった。特に,高等部では一人ひとりへの対応が工夫できる作業種として飼育・栽培が職業教育の実習において大きな位置を占めていることがわかった。
- 2006-03-31
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