精神遅滞児の授業における単元と題材 : 学習指導案の分析から
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概要
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授業の実践では、教材が単元、あるいは題材という形で取り上げられ、指導計画が立てられ、一時間一時間の展開がなされていく。しかし、現在の実践の中で単元と題材の区別や使い分けが明確になされているわけではなく、しばしば混同されている。そこで、学習指導案118部における単元名又は題材名と指導の形態との関連を中心に分析し、それを通して単元と題材の使い分けの現状を明らかにし、考察を加えた。結果は、領域・教科を合わせた指導では単元名50%、題材名44%でほぼ同じであった。しかし、その中で生活単元学習では単元名が多く(84%)、作業学習、あそびの指導では題材名が61%、71%と多かった。教科別の指導では題材名が79%と多かった。また生活単元学習では教材分けのステップが小さくなると50%が題材名又は他の名称となり、ついで名称を付さないものが46%であった。ここには形式的便宜的な使い分けがあり、単元と題材の意味的な混同がある。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1992-10-30
著者
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