共通1次試験における障害受験生の得点分布に影響する障害の要因と試験方法の要因

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概要

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共通1次試験における障害受験生の得点分布に対する障害の要因と試験方法の要因の及ぼす影響を分析する。共通1次試験の初年度1979年度から9ヵ年度の9群の障害受験生の得点データを解析する。分析の結果、得点分布に対する障害の要因の影響が認められる。5教科合計得点の分布には、障害者群の間で有意な差異が存在する。また、5教科の教科別得点も、障害者群ごとに有意な特有の教科間の差異を示している。得点分布に対する試験方法の要因の影響も認められる。1985年度のチェックによる解答方法の導入に伴い、重度の筆記障害者の得点分布が有意に上昇している。また、盲者の得点分布は弱視者よりも有意に高く、盲者に対する試験時間延長措置の効果と解釈できる。障害者群の間の得点分布の差異は、障害の要因が共通1次試験の測定目標の学習到達度に及ぼす直接的影響と、試験方法の要因によって発生する間接的影響の反映と結論できる。
日本特殊教育学会の論文
1995-09-30

著者

藤芳衛
大学入試センター

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