わが国における工業用有機溶剤使用の実態に関する調査研究
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概要
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A total of 1,179 organic solvent products used as thinners, paint, degreasers, inks, adhesive and others, were collected nationwide from factories of various sizes and kinds in Japan, and analyzed by gas chromatography. Solvent components per sample, frequency of each solvent component, and contents of each component were analyzed and classified by use. Paints, inks, and adhesives which contained nonvolatile substances were analyzed by head space techniques. Seventy-seven percent of all samples, 93% of paints, 85% of thinners, 73% of adhesives, and 52% of degreasers contained mixed organic solvents. The average numbers of solvent components per sample were 4.14 (max. 13) in thinner, 3.29 (max. 7) in paint, 2.23 (max. 5) in ink, 2.19 (max. 6) in adhesive, 1.71 (max. 6) in degreaser, when gasoline was excluded. Toluene, xylene, methylalcohol, isopropylalcohol, ethylacetate, methylethylketone, industrial gasoline were widely used in the above-mentioned products. Toluene was the most popular component in the solvent products, excluding degreasers. Many kinds of solvent components were used in thinner and paint. However, toluene, xylene and industrial gasoline were their main components and contents per sample were very high. Acetates, alcohols, ketones and glycols were frequently detected in solvent products, but their contents per sample were relatively low, because these solvent components were usually used as subordinate solvents. The chlorinated hydrocarbons such as trichloroethylene, tetrachloroethylene and 1, 1, 1-trichloroethane, and industrial gasoline were the most popular components in degreasers. 1, 4-dioxane was detected in a relatively large number of the samples, but its content per sample was very low, because it is usually used as an additive to 1, 1, 1-trichloroethane. Toluene was the most popular component in ink solvents, too. In addition, isopropylalcohol, methylalcohol, methylethylketone were frequently detected in inks. Toluene was also the most popular component in adhesives, and n-hexane was also frequently detected in them. In order to prevent poisoning by industrial solvents, special attention should be paid to toluene and xylene, which are frequently and largely used for wide purposes, trichloroethylene which is largely used as a degreaser and has a severe toxicity, n-hexane which is frequently used in adhesives and has a high volatility and severe neurotoxicity, and other popular and toxic solvents. The severely toxic solventssuch as benzene, chloroform, carbon tetrachloride, 1, 2-dichloroethane, 1, 1, 2, 2-tetrachloroethane and carbon disulfide were detected in few samples. However, these samples are used for limited special purpose and are rarely handled in factories.
- 社団法人日本産業衛生学会の論文
著者
-
竹内 康浩
名古屋大学
-
斎藤 和雄
北海道大学医学部衛生学講座
-
岩田 全充
トヨタ記念病院
-
岩田 全充
名古屋大学第1内科および関連施設
-
松下 敏夫
鹿児島大学医学部衛生学講座
-
原 一郎
関西医科大学
-
緒方 正名
岡山大学医学部公衆衛生学教室
-
桜井 治彦
慶応義塾大学 衛-公衆衛
-
小野 雄一郎
名古屋大学 医研究 環境労働衛生
-
井上 俊
名古屋大学
-
小泉 昭夫
東北大学医学部衛生学教室
-
松下 敏夫
鹿児島大学医学部衛生学教室
-
原 一郎
関西医科大学公衆衛生学教室
-
熊井 美保
東北大医衛生
-
久永 直見
名古屋大学医学部衛生学教室
-
池田 正之
東北大学医学部衛生学教室
-
斎藤 和雄
北海道大学 医学部 衛生学
-
斎藤 和雄
北海道大学 大学院
-
井上 俊
名大
-
熊井 美保
東北大学医学部衛生学教室
-
緒方 正名
岡山大学 公衆衛
-
岩田 全充
名古屋大学医学部衛生学
-
久永 直見
名古屋大学医学部衛生学
-
斎藤 和雄
北海道大学
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