日本の地理学 : 20世紀における伝統と革新
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概要
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本稿は2006年9月29日にベトナム国家大学ハノイ校地理学部で開催された同学部創立40周年記念大会(ベトナム地理学会共催)での招待講演「20世紀日本の地理学の伝統と革新」の発表原稿を,写真等を除いてほぼそのまま掲載したものである。その目的とするところは,ベトナムの地理学研究者に日本の地理学界の基本的な情報を提供することと,現在の課題をベトナム地理学の動向と比較しつつ考察することである。前半では,20世紀におけるアカデミック地理学の伝統を主要な4つのスクール(東京大学,京都大学,東京高等師範学校/東京文理科大学/東京教育大学/筑波大学,広島高等師範学校/広島大学)の創立者やの後継者たちの研究テーマの特色から概観した。後半では,第二次世界大戦後における日本の地理学の変化を,応用地理学,第四紀への関心,いわゆる「地理学の革命」といわれたアングロサクソン系地理学の影響の深化,地理学教室の新規設立や学術雑誌の刊行,マルクス地理学の影響,GISの普及などから展望した。
著者
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