物語構造の記述 : 物語変形における二つのタイプ
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概要
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文の構造を記述する方法は物語構造の記述にも援用できる。文における主語は物語の登場人物に対応し、文における形容詞は登場人物の属性に対応し、文における動詞は登場人物の行動に対応する。物語は文がいくつかまとまったシークェンスという単位で構成され、均衡状態から不均衡状態またはその逆方向といったシークェンスの変形によって物語は生まれる。文構造の記述方法を援用した物語構造の記述方法は、昔話や童話といった構造が単純な物語の記述に有用であるだけではなく、20世紀の小説のように複雑なプロットを持つ物語構造の記述にも有用である。以下の拙論では、物語を構成要素に分解し、シークェンスの二つの変形タイプを中心に、それらの要素が結合されるパターンの記述を試みる。
- 関西大学の論文
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