C6Aレベルで車の運転が可能な頚髄損傷1症例のハンドル操作時の代償運動
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概要
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一般に運転困難と言われているC6Aレベルで自動車の運転を日常的にしている26歳の男性頚髄損傷者1名の自動車運転時のハンドル操作における代償運動の特徴を明らかにした。運転中と停車中のハンドル操作の分析および停車中のハンドル旋回トルクの測定を行った結果,重度に麻痺した肩関節内転筋による運動を避けて肩の屈曲運動や肩甲帯の挙上運動によってハンドル旋回ができるように,体幹を側方に倒したり,回旋させたりしていることが明らかになった。これらの代償運動は,必要最小ハンドル旋回トルクを超えるだけの力を発揮することができる有用な方法といえた。しかし,必要最小ハンドル旋回トルクを上回ることができない代償運動があることも明らかになった。これらの結果から,C6A頚髄損傷者が自動車を運転する際には,自身の適応困難な運転状况を把握することが重要であることが示唆された。
- 県立広島大学の論文
著者
-
西田 征治
県立広島大学保健福祉学部作業療法学科
-
杉原 素子
国際医療福祉大学保健学部作業療法学科
-
西田 征治
県立広島大 保健福祉
-
杉原 素子
国際医療福祉大学大学院医療福祉学研究科
-
杉原 素子
国際医療福祉大学大学院
-
杉原 素子
国際医療福祉リハビリテーションセンター・国際医療福祉大学 保健学部 作業療法学科
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