暖地における飼料生産の安定化に関する研究 : III.イタリアンライグラス追播によるローズグラス群落からイタリアンライグラス群落への植生の交替について
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概要
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本試験はローズグラス草地へのイタリアンライグラスの追播導入方法ならびにそれに関する問題点について検討したものである。その結果,次のようなことが明らかとなった。1.イタリアンライグラスは初期生育が旺盛なため,ローズグラスの再生とともにいちじるしい徒長現象を示す。この結果,上位葉は直射日光を受け完全な遮光下におかれることなく,群落が3000g/m^2程度の繁茂量に達しても,なお緩慢ではあるが生長を続け,枯死消滅することはなかった。2.このような繁茂状態のローズグラスーイタリアンライグラス混播草地を刈取って,イタリアンライグラスの再生を有利に展開するためには,イタリアンライグラス徒長のため低刈りは避けなければならない。9月上旬に追播処理を行ない,10月上旬に1番刈りを行なえば,11月上旬に植生の交替を完了することができた。追播後,10月上旬,11月上旬の刈取りは,それぞれ3000g/m^2程度が可能であり,植生交替は円滑で,収穫の中断は認められなかった。
- 日本草地学会の論文
- 1968-04-20
著者
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