リモートセンシング技術の草地管理への応用 : I.ランドサットTMデータによる画像表示と地表被覆分類への主成分分析法の利用
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概要
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草地分野へのリモートセンシング技術の利用の一環として,ランドサットTMデータを用いた主成分分析による画像表示と地表被覆分類について,栃木県西那須野町付近を例に検討した。主成分分析の結果,第1主成分はおもにバンド1〜3(可視光域)の特徴,すなわちブライトネスを,第2主成分はおもにバンド4(近赤外域)の特徴,すなわちグリーンネスを,第3主成分はおもにバンド5・7(中間赤外域)の特徴をそれぞれ反映していた。また,第2主成分までで全変動の91.5%を,第3主成分まででは全変動の98.6%を説明することができた。第1から第3主成分スコアを用いたフォールスカラー表示では,もとの3バンドを用いたフォールスカラー表示に比べ,草地と林地や裸地との識別が容易となり,また刈取り前後の草地の識別も可能であった。最尤法による地表被覆分類を試みた結果,同数のデータを用いた場合には主成分スコアを用いる方がもとのバンドデータを用いるよりも判別効率が優れていた。また,主成分分析によって変数の次元を小さくすることで,分類決定領域を解析者が視覚的に認識できるなどの利点があった。
- 日本草地学会の論文
- 1989-03-31
著者
-
斎藤 元也
農業環境技術研究所生態システム研究グループ
-
斎藤 元也
農環研
-
築城 幹典
農林水産省草地試験場
-
築城 幹典
草地試験場
-
築城 幹典
岩手大農
-
鹽見 正衞
農業環境技術研究所
-
斎藤 元也
農業環境技術研究所
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