60度側臥位保持による循環血液量の検討
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概要
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本研究では肺合併症予防に有効であるとされる60度側臥位での指尖拍動と手指皮膚温度を測定および分析し、60度側臥位体位保持が循環血液量に及ぼす影響を検討した。その結果、60度側臥位における指尖拍動は、側臥位となった直後の15分間に大きく減少し、特に下側(左)で顕著であった。手指皮膚温度は60度側臥位となってから45分を境に下側(左)手指皮膚温度が急激に減少していた。被験者の自覚症状については、60度側臥位となってから45分後に冷感や痺れといつた苦痛症状が30%を超えて見られた。以上の結果から、60度側臥位では体位保持時間45分を経過すると循環血液量の減少による手指皮膚温度の低下が現れることが明らかとなった。そのため、60度側臥位では体位保持時間を45分程度とすることで循環血液量の回復を促すことができると考えられる。
- 山梨県立大学の論文
- 2007-03-01
著者
-
五味 千帆
山梨県立大学看護学部基礎看護学
-
小林 たつ子
山梨県立大学看護学部基礎看護学
-
坂本 雅子
社団法人山梨県看護協会
-
小林 たつ子
山梨県立大学看護学部
-
前澤 美代子
山梨県立看護大学短期大学部
-
寺田 あゆみ
山梨県立看護大学短期大学部
-
石井 八恵子
東京保健医療大学基礎看護学
-
福島 吉乃
韮崎市立病院
-
田尻 佳世
前韮崎市立病院
-
石井 八恵子
東京医療保健大学医療保健学部看護学科
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