ラバン理論に基づいたCreative Dance指導に関する考察 : 子ども対象とした指導事例調査より
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概要
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ロンドンのダンススクールにおいて開講している子ども対象のCreative Danceコースの観察記録から指導内容をまとめ、日本の保育現場での身体表現活動や小学校での表現運動の学習指導における援用の可能性を考察した。観察したダンススクールはラバン理論を基にした創作ダンス指導を実践している。ラバン理論では指導のねらいが「身体・動作」「ダイナミクス」「空間」「リレーションシップ」の4要素にまとめられ、指導者は1回のレッスンの中でこの4要素からねらいを決め、指導内容を組み立てていく。レッスンはウォーミンダ・アップ、動きの探求、発展と構成、発表と鑑賞・評価、クールダウンと展開する。指導者が4要素の中から、対極になるような動きの課題を選択し、体験させることで、子どもたちは動きによる表現を理解し、自分の表現の幅を広げていく。また、創作では指導者が提示した動きに子どもが工夫を加える場合と、子どもにテーマを与えて動きを創作させる場合の両方があった。前者の場合、ダンスの専門家が考えた動きのフレーズは簡単に子どもが模倣でき、工夫を容易に加え、自分の表現を創造していくことができる。後者の場合は特にねらいがわかりやすく、具体的な動きが簡単に思いつく題材を用いて、ダンスを創作させていた。両者とも指導者の具体的なアドバイスによって、子どもたちの創造性が大いに発揮され、ユニークな作品を創作することができていた。
- 2007-03-02
著者
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