セルロース繊維のn-alkyl, dimethyl, 3-chloro-2-hydroxypropyl ammonium chloridesによるカチオン化とそれらの抗菌活性について
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概要
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1.5種のn-alkyldimethylamineあるいはその塩酸塩を原料としてepi-chlorohydrinを付加反応させて,アルキル鎖長の異なるアンモニウム塩からなるカチオン化剤n-alkyl,dimethyl,3-chloro-2-hydroxypropyl ammonium chloride(AMPAC)を合成した.2.合成されたカチオン化剤(4級アンモニウム塩)はアルカリ水溶液中において,セルロースと反応させるとセルロースにカチオン活性基が導入される.それぞれのカチオン化剤についての反応条件(仕込み濃度,アルカリ濃度等の要因)を検討して,目標とする量のカチオン活性基を再生セルロース繊維に導入することができた.3.セルロース繊維に導入されたカチオン活性基は酸性染料Acid Orange IIによる平衡染色(95℃,60分)を行い定量した.それらの等温染着曲線は典型的な飽和型曲線で示され,ラングミュア式によって飽和染着量が算定できた.4.飽和染着量を導入されたカチオン活性基量と見なし,任意のカチオン活性基が導入された繊維を調製して抗菌試験に用いた.5.5種類のカチオン化セルロース繊維について,黄色ブドウ状球菌による抗菌特性を調べた結果,抗菌活性はアルキル基鎖長の影響を強く受けることがわかった.抗菌能はアルキル鎖長C1・C4<C8≪C12<C18の順に大きく,とくに長鎖アルキルC12およびC18の繊維では,短時間に10^6cells/mlの菌を消滅させるような非常に高い抗菌能が発現された.
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