中・高年女性の尿失禁に関する認識の実態
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概要
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背景 中・高年女性の尿失禁は罹患率が高いにも関わらず受診率が低いことが従来より指摘されてきた。その理由のひとつに尿失禁は治るという認識不足ならびに尿失禁という状況に対する羞恥心によるものなどがあげられてきた。しかし、近年、尿失禁の話題が新聞、テレビ、ラジオなどのマス・コミで取り上げられることが多く、専門外来が開設されてきたこともあり、女性の尿失禁への認識が変化してきていることが考えられる。目的 中・高年女性の尿失禁に関する認識の実態を明らかにする。方法 尿失禁の受診に関する質問紙調査を2004年7月〜11月にかけて行った。本研究の分析対象者は40歳以上で尿失禁の治療経験のない女性とした。分析は対象者全体と、尿失禁あり群・尿失禁なし群の比較を尿失禁に関する情報の有無と情報源、尿失禁に関する認識(原因、改善方法、医療機関)について行った。結果 尿失禁に関する情報を得たことがある女性は対象者全体の88.8%で、情報源の多くは新聞、テレビ、ラジオといったマス・コミによるものであった。尿失禁に関する知識で高かったのは、加齢が尿失禁の原因となること、尿失禁の治療法としての骨盤底筋体操の効果で、いずれも尿失禁あり群が尿失禁なし群に比べ有意に高かった(p<0.05)。しかし、尿失禁の改善に関する意識は低かった。結論 尿失禁に関する情報を得たことのある女性は多いにも関わらず、尿失禁に関する認識は十分とは言えなかった。今後、女性への医療者からの積極的な情報提供が必要であると考えられた。
- 2006-03-31
著者
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