通電による接触点発熱が摩擦特性に与える影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
移動体等に電力を供給する摩擦集電において,アーク放電が付随して摩擦材に大きな損傷を与える接触不良(電気鉄道では離線と呼ばれる)の発生に与える通電摩擦面温度の影響について検討を行った.模擬トロリ線とした回転円板周面にすり板を押し付けた摩擦集電中の密着時電圧降下より通電接点温度を求め,これに摩擦熱より求めた摩擦面温度を加えて通電摩擦面温度を算出した.この温度と接触不良の発生率を集電電流の大きさで比較した.その結果,電流の増加による通電摩擦面温度の上昇は接触不良の発生率を抑制した.特に,試料(鋼SK3)の軟化温度付近に通電摩擦面温度が達すると発生率は5[%]以下となり,通電摩擦面温度上昇による接触不良の抑制効果が認められた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2006-12-08
著者
関連論文
- 大形交流回転機におけるカーボンブラシ摺動特性の銅リング・鉄リングの比較(第一報)
- 純銅と鋼の集電摩耗特性
- 金属材質で異なる溶融ブリッジ形成過程(放電・EMC/一般)
- 金属材質で異なる溶融ブリッジ形成過程(放電・EMC/一般)
- 交流式電気鉄道の離線測定
- 集電摩擦特性への摩擦面温度の影響
- 溶融ブリッジ形成時損傷の材質による相違
- コレクターリング材質による接触電圧降下に関する検討
- 通電開離面に形成する溶融ブリッジの材質特性
- 摩擦集電における接触不良に対する環境の影響
- 接触電気抵抗によるラングミュア・ブロジェット膜の境界潤滑特性の評価
- 摩擦面に発生する周期的摩擦痕について
- 通電による接触点発熱が摩擦特性に与える影響
- 溶融ブリッジによる電気接点損傷の材料比較(トライボロジー/一般)