遠隔授業観察システムを活用した大学授業の改善に関する実践的研究 : 臨床的な指導力の育成をめざした音楽授業の研究を通して
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概要
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音楽授業において教師に求められる究極的な力は,子どもたちの学習状況を的確に把握し,事前に立案された学習指導過程を臨機に再構成しながら,学習指導を最適なものにしていく臨床的な指導力である。このような臨床的な指導力は,どのような努力によって形成されるのだろうか?また,このような臨床的な指導力を育成するために,大学の講義では,どのような工夫が必要とされるのだろうか?本研究は,このような問題を解決するために,学生たち一人ひとりが遠隔授業観察システムを通して筆者自身が実践する音楽授業を観察し,自分自身の課題を明確化することができるような講義を工夫した。その結果,学生たちは,理論と実践が統合された具体的な学習指導事例を精緻に観察し,子どもたちの学習活動の中に見られる変容の状況や,子どもたちの学習に臨機に対応していく指導行為の実際を確認し,臨床的な指導力を育んでいくために意識するべき自分自身の課題を明確にすることができた。
- 2006-03-30
著者
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