狭帯域環境下でのリアルタイム映像配信におけるJPEG2000動的レート制御方式の提案(高精細画像の処理・表示,及び一般)

概要

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近年,ネットワークを経由して監視映像を伝送するカメラが普及するとともに,山間などで想定しうる狭帯域通信環境下における遠隔地映像のリアルタイム監視システムの開発が強く望まれている.現在MPEG-4,H.264に代表される動画圧縮技術は,高い圧縮率を実現するが,フレーム間差分を用いるこれらの技術は,1枚1枚の画像を重要視する監視には適さないと考えられる.そこで,本研究ではJPEG2000圧縮技術を用いる.しかし,JPEG2000圧縮動画は画質変動により主観画質の低下を引き起こすという問題があり,その問題を解消する為に様々な手法が提案されている.ただし,それらは着目領域の高画質手法であるROIの適用が考慮されていない.本研究では,狭帯域環境下において,画質変動を可能な限り抑え,かつ所望のビットレートを満たし,ROI適用時の圧縮の場合も,画質を安定化させる監視用途に適したレート制御手法を提案する.また,シミュレーションによる実験を行った結果,所望の動作を確認することができた.
社団法人電子情報通信学会の論文
2006-11-23