アルツハイマー病高齢者の俳徊行動に関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究では,認知症高齢者の徘徊時の気持ちや徘徊中断について聴取,および観察を行なった。認知症高齢者の徘徊の目的および理由と徘徊時の気持ちや徘徊を中断するときの関連から,徘徊者の気持ちを踏まえたより効果的な援助方法を探ることが目的である。徘徊には大きく分けて,有目的と無目的の二つのパターンがあり,前者は,さらに「勤勉性」「帰宅願望性」「親密性」「生理的要因性」の四つのタイプに分類された。個人を主体とした徘徊行動では,全ての対象者のタイプは単一ではなく,認知レベルにかかわらず,二ないし五タイプであり,個人における組み合わせも異なっていた。また,徘徊時には,肯定的及び否定的な感情があり,非徘徊時のパターンには,「集中する」「精神的安寧が得られる」「他者と関わる」「生理的欲求がある」があった。そして,「精神的安寧が得られる」ことは全ての徘徊行動パターンに有効な徘徊中断への対応方法であった。
著者
-
高山 成子
県立広島大学保健福祉学部看護学科
-
高山 成子
福井大学 医学部看護学科
-
大津 美香
青森県立保健大学健康科学部看護学科
-
半田 陽子
県立広島大学保健福祉学部看護学科
-
大津 美香
県立広島大学保健福祉学部看護学科
-
小川 千明
福山市民病院
-
野村 早織
福井大学医学部附属病院
-
高山 成子
県立広島大 保健福祉
-
高山 成子
福井県立大学看護短期大学部
関連論文
- 介護保険制度による通所系サービス1年継続利用者のサービス内容に対する満足感と関連する要因についての検討
- 痴呆高齢者のケア提供者における職業的満足感
- 軽度・重度痴呆症患者における笑いの種類と笑いを引き出す方法についての研究
- 看護現象の着眼と研究プロセスへの道 : 痴呆症高齢者における質的研究から
- 13.高齢者「大腿骨頚部骨折」の発生と予後 : 日常生活活動の回復には何が必要か(大腿骨頚部骨折)
- 8.ヘルスプロモーションのための健康測定(その3) : ストレス・運動習慣とVO_の関係(第36回北陸甲信越地方会)
- 中等度・重度痴呆症高齢者に残された現実認識の力についての研究 : 看護者との対話から
- 中等度・重度痴呆症高齢者が経験している世界についての研究
- アルツハイマー病高齢者の俳徊行動に関する研究
- 在宅高齢者の通所サービス利用による日常生活活動の変化 : 利用開始時,3ヶ月後,1年後の変化について
- 通所系サービス利用開始1年間における在宅高齢者の主観的幸福感の変化とその関連要因
- 看護学生の装具を用いた高齢者擬似体験に関する基礎的研究 : 重心動揺の変化から
- 看護学生の装具を用いた擬似体験による高齢者理解への効果 : 体験終了後の自由記載内容の分析から
- 看護学生の高齢者擬似体験による学習効果 : 高齢者との同居の有無による比較
- 青年期・壮年期の一般社会人における装具を用いた擬似体験による高齢者理解の効果
- 装具を用いた擬似体験による老人看護教育方法の開発に関する研究
- 認知症高齢者の収集癖に関する研究
- 認知症高齢者の転倒予防管理に関する一考察--認知症重症度別の骨密度,重心動揺,筋力測定結果から
- 特別養護老人ホームでの認知症高齢者の終末期ケア--援助困難点における看護職・介護職の比較
- 看護現象の着眼と研究プロセスへの道
- 高齢者の大腿骨頚部骨折患者の予後、および回復に関わる要因
- 中等度から重度の痴呆患者が入院環境になじんでいくプロセスに関する研究
- 慢性心不全の疾病の自己管理の実態と悪化要因との関連
- 脳疾患患者の障害認識変容過程の研究 : グランデッド セオリー アプローチを用いて
- 回復・慢性期の心不全患者の突然死の可能性:モニタリングと看護介入 (焦点 心不全のディジーズマネジメント--新しい疾病管理と患者支援) -- (心不全のディジーズマネジメントの実践を探る)
- 回復・慢性期の心不全患者のQOL:何を評価するのか,評価尺度と限界,今後の展望 (焦点 心不全のディジーズマネジメント--新しい疾病管理と患者支援) -- (心不全のディジーズマネジメントの実践を探る)