土壌病原菌の土壌生態学的研究 : 第5報 根頭癌腫病菌に対する土壌諸要素の影響
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概要
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多犯性土壌病原細菌Agrobacterium tumefaciens(SMITH et TOWNSEND)CONNを対象として土壌環境諸要素の影響を調査した.その結果を要約すれば次の通りである.1.本細菌は砂質土壌において, 良好な生育をなし, 粘土含量の増加と共に生育が減退し, 粘土のみの場合は, その生育が著しく抑制される.2.本細菌の土壌中での生育の最適温度は25℃であり, 最高および最低温度は, それぞれ40℃と5℃であつた.3.本細菌は土壌湿度40%〜100%の範囲で生育し, 特に70%〜80%において最良の生育を示し, 40%以下では急激に生育が減退し, 100%でも生育はかなり減退した.4.本細菌はpH6.0〜8.4の中性ないし弱アルカリ性で最適の生育をなし, 最適酸度はpH6.8と見なされる.5.有機物の土壌への添加は, 本細菌の生育を著しく助長するが, 無機添加物の添加は, 尿素以外は, 本細菌に対して抑制的に作用するものと思われる.
- 鹿児島大学の論文
- 1961-11-25
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