G-AODV : 移動コンピュータグループに基づくアドホックルーティング(セッション3 : モバイル通信と分散処理)

概要

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AODVやDSRといった経路探索要求メッセージのフラッディングを用いたアドホックルーティングプロトコルでは、すべての移動コンピュータが受信した経路探索要求メッセージのブロードキャストを行うこととしている。しかし、これによって各移動コンピュータの限られた電力が消費され、ネットワークの接続性が低下する。ここで、ある種のアドホックネットワークでは、異なるグループに属する移動コンピュータ群が地理的に同一の空間に分布している。これに注目し、本論文ではPCMTAG(他グループのメッセージ配送への消極的貢献手法)を提案する。ここでは、送信元移動コンピュータが異なるグループに属する場合、経路探索要求メッセージを受信してもブロードキャストを行わないことにより経路探索による電力消費量を削減する。ただし、これによって検出経路長が大きくなる問題が発生する。これを解決するために、他グループに属する移動コンピュータが1ホップまたは2ホップの経路で検出経路を短縮する手法を提案する。また、AODVに本手法を取り入れたG-AODVルーティングプロトコルを設計する。
一般社団法人情報処理学会の論文
2006-06-05