硬X線光電子分光法による相変化光ディスク記録膜の解析(光記録技術,一般)
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概要
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GeBiTe(GBT)系相変化記録膜は、結晶化速度が速く、高速書き換え型媒体に好適である。本研究では、相変化方式を用いた書き換え型光ディスクの膜構成とほぼ同等な実構造を有するサンプルを用いてGBTの化学状態および電子状態を硬X線光電子分光法(HX-PES)により調査した。相変化型光ディスクでは、記録膜と共に界面層が重要な役割を果たすため、特に界面層の影響について着目した。その結果、界面層を用いた場合、これを用いない場合と異なり、GBTが結晶状態とアモルファス状態にある場合のそれぞれの価電子帯の状態密度(DOS)の差が非常に小さいことが分かった。すなわち、記録膜の原子配列は、結晶状態とアモルファス状態とではお互いに異なるが、価電子帯トップの電子状態はほぼ同等であると言える。我々はこの効果が高速結晶化の要因の一つであると推測している。
- 2006-09-08
著者
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吉木 昌彦
(株)東芝研究開発センターLSI基盤技術ラボラトリー
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中居 司
(株)東芝研究開発センター
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中居 司
(株)東芝 研究開発センター
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大間知 範威
(株)東芝 デジタルメディアネットワーク社 コアテクノロジーセンター
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大間知 範威
(株)東芝 デジタルメディアネットワーク社
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吉木 昌彦
(株)東芝 研究開発センター
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