思春期の慢性腎疾患患児の自己決定に関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究の目的は、思春期にある慢性腎疾患の子どもの自己決定に関する病気体験を明らかにし、看護の方向性について考察することである。成人期の血液透析患者5名に思春期時代の病気体験を半構成面接によりデータ収集し、内容を質的に分析した。その結果、思春期の慢性腎疾患患児は<病気や治療の不十分な理解>のまま<不安・葛藤を自己表現できないもどかしさ>をかかえながら生活しており、自分の生き方に関して<自己決定への願望>を持っていた事が明らかとなった。また、自らが納得した人生を送るために、自己決定を尊重されることが重要であることが明らかとなった。看護への示唆として、インフォームド・コンセントの重要性、家族が真の支援者になるためのケアの重要性、思春期特性を踏まえた上での関わりの重要性、日常生活の中に子どもの自己決定を尊重する環境を保障していく事の重要性が見出された。
- 2004-02-28
著者
関連論文
- 普通学級に在籍する病気をもつ子どもの学校生活支援に関する研究 : 担任との面接調査から
- 大学生の持つ育児イメージと対児感情 : 看護学科学生と他学科学生との比較
- 地域で実習する基礎看護学実習の取り組みと今後の課題 : 実習協力者の実習についての受けとめ方
- 地域で実施する基礎看護学実習の取り組みと今後の課題 : 学生の病院実習における患者とのコミュニケーションの認識
- 地域で実施する基礎看護学実習の取り組みと今後の課題 : 実習の学びに対するレポートの分析
- 地域における基礎看護学実習の取り組みと今後の課題
- 思春期の慢性腎疾患患児の自己決定に関する研究
- 実践報告 看護学生の視覚障害者を理解するための教育方法の検討--疑似体験による感想文の分析
- 薬物依存リハビリテーション施設利用者の回復過程
- 血液透析看護における患者の認識
- 透析看護における患者と看護師の認識調査(その2)患者・看護師の比較
- 慢性腎疾患をかかえて生活する思春期の子どもの病気体験--面接調査による回想から
- 災害看護学の学習方法の試み--日赤福岡県支部の救護訓練参加による学生の学びから
- 学童保育における子どもの健康と安全に関する指導員の学習ニーズ
- 幼児期・学童期に長期入院をした慢性腎疾患患児が学校生活・社会生活を送る上で体験する困難
- 学童保育における子どもの健康と安全に関する指導員の学習ニーズ