短期終結ケースの効果要因についての一考察 : 抑うつの***の事例から
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概要
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心理療法の効果がどのような要因によってもたらされるかについての研究は必要不可欠である.Lambert (1992)は,心理療法の効果要因は「クライエントの自我の強さや環境」(40%),「クライエントと治療者の関係」(30%),「心理療法の技法」(15%),「クライエントの期待」(15%)であると結論づけた.本論文は,短期終結事例においてはLambertの心理療法要因の割合は適当ではないことを示唆する.短期事例においては,「クライエントの自我の強さや環境」と「心理療法の技法」が心理療法の効果に占める割合はより大きく,「治療者とクライエントの関係性」の要因が占める割合はより小さい.長期終結事例においては,逆に「治療者とクライエントの関係性」が占める割合がより大きくなるだろう.今後,短期ケースと長期ケースにおける違いについて検討を要する.
- 愛知学院大学の論文
- 2006-03-10
著者
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