姿勢バランス機能の因子構造 : 臨床的バランス機能検査による検討
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概要
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姿勢バランスを論理的に大別すると,静的姿勢保持,外乱負荷応答,随意運動中のバランス機能に分類できるが,検査項目間での相関及び因子構造は実証されていない。本研究では,種々の臨床的バランス検査の機能的分類を明らかにすることを目的とした。対象は通所リハビリテーションを受けている高齢者79名(平均年齢79.2±5.9歳)とし,重心動揺検査,Manual Perturbation Test, Functional Reach Test, Functional Balance Scale, Performance-Oriented Mobility Assessmentを実施した。因子分析の結果,4因子のときに最適解を得た。第1因子は重心動揺検査(静的姿勢保持),第2因子はManual Perturbation Test(外乱負荷応答),第3因子はFunctional Reach Test(随意運動中のバランス機能〔支持基底面固定〕),第4因子はFunctional Balance Scale, Performance-Oriented Mobility Assessment(随意運動中のバランス機能〔支持基底面移動〕)により構成された。また,各因子を代表する検査項目は「姿勢バランス機能」とみなせる共通の潜在変数を上位概念として有することが明らかとなり,バランス検査を4因子から選択することで,総合的な機能評価につながる可能性が示唆された。
- 社団法人日本理学療法士協会の論文
- 2006-08-20
著者
-
原田 和宏
吉備国際大学保健科学部
-
内山 靖
群馬大学医学部保健学科理学療法学専攻
-
島田 裕之
東京都老人総合研究所
-
鈴木 隆雄
国立長寿医療センター研究所
-
大渕 修一
東京都老人総合研究所介護予防緊急対策室
-
鈴木 隆雄
東京都老人総合研究所
-
鈴木 隆雄
首都大学東京 人間健康科学研究科
-
原田 和宏
吉備国際大学 保健科学部理学療法学科
-
原田 和宏
(財)岡山県健康づくり財団 健康づくり企画支援室
-
島田 裕之
東京都健康長寿医療センター研究所 自立促進と介護予防研究チーム
-
大渕 修一
北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科
-
大渕 修一
北里大学医療衛生学部 リハビリテーション学科
-
内山 靖
群馬大学医学部保健学科
-
島田 裕之
介護老人保健施設二ツ箭荘
-
Lord Stephen
Prince of Wales Medical Research Institute
-
島田 裕之
東京都老人総合研究所 自立促進と介護予防研究チーム
-
島田 裕之
(独)国立長寿医療研究センター認知症先進医療開発センター
-
大渕 修一
北里大学 医療衛生学部 理学療法学 専攻
-
内山 靖
名古屋大学医学部
-
内山 靖
群馬大学医学部
-
内山 靖
名古屋大学医学部保健学科
-
鈴木 隆雄
東京都老人研
-
大渕 修一
地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター東京都老人総合研究所
-
島田 裕之
国立長寿医療研究センター認知症先進医療開発センター在宅医療・自立支援開発部 自立支援システム開発室
-
鈴木 隆雄
東京都老人総合研究所 介護予防緊急対策室
-
島田 裕之
国立長寿医療研究センター:認知症先進医療開発センター:在宅医療・自立支援開発部:自立支援システム開発室
-
大渕 修一
東京都老人総合研究所
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