転石潮間帯下部におけるヒザラガイ類個体群の 3 年間のモニタリング
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概要
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九州西海岸の天草の転石海岸において, ウスヒザラガイ(Ischnochiton comptus), ホソウスヒザラガイ(I. boninensis), ヤスリヒザラガイ(Lepidozona coreanica), クサズリガイ(Rhyssoplax kurodai)の個体群について, 定期的な定量採集を3年間行い, 密度とサイズ分布の変化を調べた。調査期間全体を通してウスヒザラガイとホソウスヒザラガイの密度はそれぞれ9.00/0.25 m^2と8.55/0.25 m^2で, ヤスリヒザラガイ(0.52/0.25 m^2)とクサズリガイ(1.22/0.25 m^2)よりも大きい。ウスヒザラガイとホソウスヒザラガイの密度は, 夏期を中心に高く冬期を中心に低いという季節変動を示す。採集個体の最大サイズはホソウスヒザラガイ(第5殻板の幅で17.2 mm)の方がウスヒザラガイ(14.90 mm)より大きい。サイズ組成の季節変化から, ウスヒザラガイとホソウスヒザラガイの小型個体の個体群への加入は春期で, 寿命は1年以上であることが推定された。
- 日本貝類学会の論文
- 1997-12-31
著者
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