ムラサキイガイの生態学的研究 II : 光透過法による年齢査定
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概要
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ムラサキイガイの貝殻に光を透過させる方法を用いて本種の年齢査定を行った。ムラサキイガイの貝殻に光を透過させると, 光がよく通る部分と通らない部分とが生長線にそって帯状の模様となって表われる。光が通らないところは夏から秋に形成された部分で, 光をよく通すところは春に形成されている。光の通過帯の数は貝の年齢に一致する。光の不透過帯から透過帯にかけての変化は非常に明瞭である。この境界線にそって, 明瞭または不明瞭な生長停止線が存在する。この生長停止線は冬に形成される。そこで, 光透過法に合せて生長停止線を用いて年齢査定を行えば, 迅速に多数の貝の年齢査定が可能である。しかし生長停止線だけで年齢査定をやろうとすると, 冬リング以外の生長停止線が多く存在するので査定をあやまることになる。
- 日本貝類学会の論文
- 1983-09-30
著者
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