コーヒー粕堆肥連用土壌におけるトマト根腐萎凋病菌に対する高い静菌作用に関与する糸状菌の選抜
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概要
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コーヒー粕堆肥を1ha当たり年間40トン,4年間連用したコーヒー粕堆肥連用土壌(コーヒー区)は,トマト根腐萎凋病に対して抑制効果を有した。コーヒー区における各種病原性F.oxysporumの小型分生胞子の発芽率は化学肥料を連用した土壌と比べて低く,コーヒー区は高い静菌作用を示すことがわかった。ついで,リファンピシン・カナマイシンをコーヒーに添加したが,発芽率の増大は認められなかったため,コーヒー区の静菌作用には細菌以外の微生物が関与していると推論された。また,基質誘導呼吸阻害法により,コーヒー区の主要な微生物群集は糸状菌であることが明らかとなった。そこで,土壌中において菌糸状で存在する糸状菌を分離し,それらのトマト根腐萎凋病菌胞子発芽抑制能を評価したところ,49株中F.oxysporumに近縁な3株が特に顕著な抑制能を示した。これらをオートクレーブ処理したコーヒー区土壌に接種したところ,2株により根腐萎凋病が顕著に抑制された。以上から,F.oxysporumに近縁な菌株が病原菌の発芽抑制に関与する可能性が,また,発病抑制にも関与する可能性が示された。
- 2005-12-05
著者
-
豊田 剛己
東京農工大院BASE
-
林 池田
株式会社ポッカコーポレーション
-
豊田 剛己
東京農工大学base
-
豊田 剛己
東京農工大学大学院生物システム応用科学研究科
-
豊田 剛己
東京農工大
-
浜中 康弘
東京農工大学大学院生物システム応用科学研究科
-
林(池田) 恭子
株式会社ポッカコーポレーション
-
浜中 康弘
東京農工大学大学院生物システム応用科学研究科:(現)八州化学工業株式会社長野工場
-
豊田 剛己
東京農工大 Base
-
豊田 剛己
東京農工大学大学院生物システム応用科学研究科:(現)八州化学工業株式会社長野工場
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