千葉大学森林環境園芸(利根高冷地)農場の土壌の諸性質について(予報)

概要

論文の詳細を見る
千葉大学森林環境園芸(利根高冷地)農場内の果樹園および林地の土壌断面および理化学性・生物性を調査した結果,以下のようなことが示された.1.土壌層位は森林のほうが果樹園よりA層が厚かった.2.物理性では,果樹園Ap層で固相率が高く,B2層で未風化軽石の混入により低下していた.pF-水分曲線は,Ap,A,B2層ともに粗孔隙に土壌水が多量に保持されていた.飽和透水係数は,1.1×10^<-3>(Ap層)から5.6×10^<-3>(B1層)であり,透水性は良好であった.3.化学性では,森林土壌のほうが果樹園よりpHが低く,両地点ともに下層へいくに従ってpHが上昇するという傾向が見られた.全炭素,全窒素は両地点ともに下層ほど減少するという傾向がみられ,地点別では果樹園土壌>奉林土壌であった.無機態窒素も同様な傾向を示した.果樹園の位置で比べると斜面の中部で硝酸態窒素の高い傾向が見られた.4.果樹園現場での二酸化炭素フラックスは,2002年11月24日に316mgCO_2m^<-2>h^<-1>,2003年4月21日に219mgCO_2m^<-2>h^<-1>であった.室内培養による二酸化炭素生成量は斜面下部で最も大きく,次いで斜面中部≒上部,森林であった.亜酸化窒素生成量も同様な結果にならた.5.果樹園土壌の微生物バイオマス炭素,窒素はともに斜面中部≒上部>下部となった.林地土壌でのバイオマス炭素・窒素は果樹園土壌の上中部と同じ程度の値を示した.
千葉大学の論文
2004-03-31

千葉大学森林環境園芸(利根高冷地)農場の土壌の諸性質について(予報)

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク