初期治療およびメインテナンスにおける電動歯ブラシと手用歯ブラシの臨床症状に対する効果の比較
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概要
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電動歯ブラシは,プラーク除去や歯肉炎の改善に対して手用歯ブラシと同等の効果があることが報告されている。しかし電動歯ブラシを4週間から8週間と,短期間使用した時の効果についての報告は多いが,1年以上の長期間にわたって使用した場合の効果についての報告は少ない。そこで今回は,初期治療およびメインテナンスの期間中も電動歯ブラシを使用した場合の臨床的パラメーターに対する効果について検討する目的で研究を行った。初期治療において電動歯ブラシ(インタープラーク^[○!R],IP)によるブラッシング指導を受け,引き続きメインテナンスの期間中もIPを使用している患者23名をIP群とした。同様に初期治療およびメインテナンスを受けている患者で,手用歯ブラシを使用している患者(14名)を手用歯ブラシ群とし,両群について初期治療終了後,3ヵ月毎にリコールを行い,6ヵ月,12カ月および24カ月後にPCR,PD,およびBOPなどの臨床診査を行った。その結果,IP群,手用歯ブラシ群ともに初期治療によりPCR,PDおよびBOPなどの臨床的パラメーターは改善され,メインテナンスの期間中も良好に推移した。以上の結果より,IPは初期治療およびメインテナンスを継続している患者が長期間使用した場合でも,手用歯ブラシと同等の効果があることが示された。
- 特定非営利活動法人日本歯周病学会の論文
- 1997-09-28
著者
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森下 真行
広島大学歯学部予防歯科学講座
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岩本 義史
広島大学歯学部予防歯科学講座
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中田 二三江
広島大学歯学部附属病院歯科衛生室
-
笹原 妃佐子
広島大学歯学部予防歯科学講座
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河端 邦夫
広島大学歯学部予防歯科学教室
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笹原 妃佐子
広島大学大学院医歯薬学総合研究科 口腔健康科学専攻 口腔健康科学講座 口腔生物工学分野
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河村 誠
広島大学歯学部予防歯科学講座
-
笹原 妃佐子
広島大学歯学部 附属病院予防歯科
-
河村 誠
広島大学病院予防歯科
-
河村 誠
広大病院・予防歯
-
森下 真行
広島大 大学院医歯薬学総合研究科 展開医科学専攻 病態情報医科学 (予防歯科学)
-
河端 邦夫
広島県福祉保健部保健医療総室医療・歯科保健室
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岩本 義史
広島大学 歯 予防歯科
-
岩本 義史
財団法人ひかり協会
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中田 二三江
広島県歯科衛生士会
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岩本 義史
Department Of Preventive Dentistry Hiroshima University School Of Dentistry
-
岩本 義史
広島大学歯学部予防歯科学教室
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