歯科における行動科学的研究 : 第1報因子分析法による口腔衛生状態の把握

概要

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成人における口腔清掃行動を多面的に把握する目的で,歯科系学生および社会人を対象に,質問紙による調査と歯科検診を行った.関連諸要因の抽出は因子分析法によって検討した。さらに,重回帰分析法を適用し,得られた因子得点から口腔衛生状態の予測を試みた。その結果,1)『口腔』,『認識』,『加齢』,『安定性』,『生活習慣』と名付ける各因子が抽出された。2)『口腔』を除くこれらの因子のうち,口腔内状態の推定に不可欠な因子は,男性では『加齢』および『安定性』の因子であり,女性では『認識』および『加齢』の因子であることが確認された。3)作成された個人のプロフィールは,口腔衛生に対する多次元的評価法として,臨床的応用性のあることが示唆された。
1984-12-28