成人看護学実習における看護学生の満足感を構成する要素の分析

概要

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北村らは、成人看護学実習における学生の満足感と実習評価に関連があることを指摘した。実習終了時に学生が満足感を得ることは、次の実習に対する意欲や卒業後の看護活動への意欲にも影響する可能性がある。現段階では、成人看護学実習における学生の満足感に関連する研究は発展途上にあり、どのような要素が学生に満足感をもたらすのか明らかではない。そこで本研究は、成人看護学実習における学生の満足感を構成する要素を明らかにし、教員が学生を指導する際の援助方法の示唆を得ることを目的とした。対象はA短期大学3年生76名で、成人看護学実習終了時に実習の感想を無記名で自由に記述してほしいことを依頼した。さらに、研究への参加は任意であること、成績に影響しないこと、プライバシーを保護することなどを説明し同意を得た。回収率は100%であった。データ分析は内容分析に拠リ、分析の各段階で質的方法に詳しい他の研究者のスーパービジョンを受けて信頼性を確保した。その結果、401のコードから、8つのサブカテゴリーが抽出され、最終的に良好な人間関係、看護の実践性、看護観の成長の3つのカテゴリーが抽出された。これを成人看護学実習における学生の満足感を構成する要素とした。本研究を通して、成人看護学実習において看護学生の満足感は3つの要素で構成されることがわかった。これらの要素は、人間関係と看護観に基盤をおいて援助を実践する看護のプロセスとの類似性があった。満足感を構成する要素を経験させることで、学生の実習や看護活動に対する意欲を喚起する可能性が示唆された。
群馬パース大学の論文
2004-03-31

成人看護学実習における看護学生の満足感を構成する要素の分析

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