健常者の胃形態,特に胃下垂度と性,年齢,比正常体重率との関係および不定愁訴に関する分析
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概要
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ヘルス・サイエンス・センター健診受診者のうち,健常人988名を対象として,健常人の胃形態,特に胃下垂度と性,年齢,体重との関係および胃下垂度と消化器愁訴,循環器系不定愁訴との関係について分析,検討した。胃下垂は男性に比べ女性に顕著に多かった。胃形態上,胃下垂は鈎型胃の約30%にみられたが,特にるいそう者群に多く,正常体重者群,肥満者群の順に著減した。尚,各体重者群において,下垂率は加齢と共に上昇した。以上の様に,胃下垂の頻度は性,体重,年齢など複数の要因により影響を受けるが,特にるいそうは年齢に比べ胃下垂との相関性が強かった。全体として,胃下垂に,特に消化器愁訴や循環器系不定愁訴が多いという傾向はなかったが,胃下垂の高度な例では,少食のものが多く,これらの愁訴および神経症的性格の増加の傾向がみられた。胃下垂は食欲低下に続くるいそうに基づく2次的な現象と考えられた。
- 北里大学の論文
- 1986-08-31
著者
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