電子顕微鏡レベルでの免疫組織化学への樹脂包埋標本の応用
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概要
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従来,電顕観察に用いられている樹脂包埋標本を免疫電顕法に応用することを試みた。蛋白抗原の多くは乾燥された状態で熱を加えた場合,水の存在下で加熱されたものに比べて抗原性の消失ははるかに少ない。また包埋剤の中には蛋白抗原と反応して抗原性を損傷させる度合の低いものがある。これらの基礎的実験に基づいてスチレン樹脂やVestopal樹脂包埋標本を用いて蛋白抗原の細胞内における局在を検討した結果,電子顕微鏡下で鮮明な像としてそれら抗原の局在を証明することができた。このように通常の電顕観察に用いられている樹脂包埋法が免疫電顕法に応用できることが判明したことは,免疫電顕法のより一般的普及の上で有意義なことと思う。
- 北里大学の論文
- 1982-06-30
著者
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