PA-TCH-SP法による糖染色法の検討
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概要
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電子顕微鏡レベルで細胞内に存在する糖の分布を観察する方法の一つとして,切片を過ヨウ素酸酸化して生じるアルデヒド基とチオカルボヒドラジドを反応させ,それを蛋白銀を用いて可視化する方法(PA-TCH-SP法)がThieryによって報告されている。この方法は簡便であり,非特異染色も少ない。その方法を通常のエポン切片に応用して各種臓器の糖の分布を調べた。グルタールアルデヒドとパラホルムアルデヒドの混合液で固定した場合は,ほとんどの組織の糖の検出は可能であった。しかし上記固定液で固定後,更にオスミウム酸で後固定した場合,多くの組織で染色性が著しく抑制された。このオスミウム酸による染色性の阻害は,切片から部分的にエポン樹脂を取除く(エッチング)か,切片を酸性溶液で処理(protonation)によってある程度除去できることがわかった。
- 北里大学の論文
- 1981-02-28
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