JSPにおける構造一致の新たな形式化 : オートマトンが説明するプログラム設計方法論
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概要
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JSP (Jackson Structured Programming)は, M. Jacksonによって創案されたプログラム設計に対する優れた方法である(Jackson [1975])。JSPにおいて構造一致である問題は,限定された記憶量しか必要としない比較的基本的な問題である。記号例を他の記号例に変換する問題に限定した場合,構造一致として扱える問題であることに対する新しい形式化を行った。Hughes [1979]は,JSPの構造一致の定義を与え,構造一致であればGSM写像(Generalized Sequential Machine Mapping)であることを示している。しかし,Hughesの定義による構造一致は,入出力木構造図に表現されたものについての定義であり,同じ問題でも,表現によっては構造一致,構造不一致のいずれにもなりうるという立場である。プログラム化すべき問題が,構造一致として扱えるか否かばプログラムの構造を設計する上で重要な問題である。そこで,筆者は問題そのものに対し,構造一致で実現できることへの新たな形式的定義を与えた。これは,入出力データの対が,正規集合上の2つの準同型写像による像で構成される場合を構造一致で実現可能である,とするものである。以下,第1章でJSPにおける構造一致,不一致とは何かについて述べ,第2章で,Hughesによる構造一致の形式化について,その検証を試みる。第3章では,新しい構造一致の定義(正しくは,構造一致で表現可能な問題であることの定義)を与える。
著者
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