<報告>看護師に必要な臨床判断能力に関する研究 : 体位変換実施時の意思決定プロセス
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概要
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本研究の目的は,ある看護行為の実施過程における意思決定プロセスを明らかにすることである。同意の得られた34名の病院勤務看護師が,模擬患者(65歳,女性,脳梗塞・左片麻痺,仰臥位で寝ている,背部痛を訴えている。)への看護行為の実施過程での意思決定プロセスを分析した。データ収集は,半構成的面接法と看護行為のVTR撮影,自記式質問紙を用いて行った。分析は質的,帰納的な分析方法を用いた。その結果,次のことが明らかになった。(1)看護行為の選定過程では,患者の主観的な訴えを重視して看護行為を選定している。(2)必要な観察項目では,身体状況に視点をあてた観察を重要視している。(3)看護行為実施時の看護師の問題認知と仮説設定の思考プロセスは,症状などの現象を問題と認知し,身体内部の変化に着眼しており,心理的側面までを読み取った対応をしていない。
- 県立広島大学の論文
著者
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大平 政子
名古屋市立大学看護学部(老年看護学)
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大津 廣子
岐阜大学医学部
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三好 さち子
広島県立保健福祉大学
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望月 章子
静岡市立看護専門学校
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浅井 優子
豊橋ハートセンター
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南 美智子
東海北陸厚生局
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今西 芳子
国立金沢病院
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望月 章子
静岡市立清水看護専門学校
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三好 さち子
広島県立保健福祉大学保健福祉学部看護学科
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