大学生による授業評価の変動要因の探索 : 「教育心理学」の授業評価の分析報告
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概要
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筆者は, 「教育心理学」という科目の授業で, 学生による授業評価を実施した。評定尺度法による評価と自由記述による評価を併用したが, 本研究は, そのうち評定尺度法によって得られた結果の報告である。評価の観点としては, (1) 考えさせられる授業 (2) 興味がもてる授業 (3) 理解しやすい授業 (4) 知的好奇心が刺激される授業であるかどうかを, 学生は最も重視していた。評価を高くつけた学生は教師の熱意に注目しており, 低くつけた学生は教室環境に注目していた。また, 筆者が強調したい授業の特長を正確に把握し, 学年が上がるほど授業の評価が高くなるなど, 評価はおおむね教師に好意的であった。教室環境に問題がある場合には, 知的好奇心の刺激に影響を与えることもわかった。筆者の担当する「教育心理学」の授業の課題としては, 1年生の段階からいかに自発的な家庭学習を促進するかを更に検討する必要があることが再確認された。学生による授業評価の方法として, 評定尺度法もかなり沢山の有効な情報が引き出せることがわかった。
- 跡見学園女子大学の論文
- 2002-03-15
著者
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