看護学生の共感性に関する一考察 : 職業的同一性との関係
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概要
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本研究の目的は、看護学生の共感性と職業的同一性との関係を学年別に比較することである。対象は3年課程看護短期大学の1, 2, 3年生292名である。共感性測定には Davis の対人的反応性指標を用いた。職業的同一性測定には松下の「職業的同一性地位テスト」を改訂し、職業的同一性拡散 (OD)、職業的同一性達成 (OA)、早期完了 (EC)、モラトリアム (M) の下位尺度を用いた。各尺度を学年別に比較し、下位尺度同士の Pearson の積率相関係数を算出した。学年別の比較の結果、1年生の視点取得は2年生、3年生よりも高く、1年生の共感的配慮は2年生よりも高かった。職業的同一性達成は、2年生が1年生、3年生より低かった。相関分析の結果、1年生で視点取得がOA、ECと負、共感的配慮がODと負の相関関係があり、2年生の個人的苦痛がOD、ECと正の相関関係があり、3年生の視点取得がODと負、共感的配慮がOA、ECと正の相関関係があった。3年生の職業的同一性達成は、看護師に必要な共感性である視点取得と共感的配慮と関係があることが分かった。
- 2005-03-31
著者
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