韓・中日本語学習者の指示詞の使い分けに関する一考察 : 「単純照応指示」のコ系とソ系の使用をめぐって
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概要
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本稿では、非現場指示のうち指示対象が文章素材に限られており、従来の指示詞の習得研究では詳しく検討されていない「単純照応指示」を取り上げ、韓国人学習者と中国人学習者を対象に使用上の特徴を探った。その結果、1)学習者の母語と日本語の指示詞が類似していても、習得が容易でない場合があること、2)誤用の面からは母語の干渉による誤用が存在する一方で、日本語の指示詞の規則を間違って推測して生まれたと思われる誤用も存在すること、3)韓国人学習者、中国人学習者ともに学習が進むにつれて現場指示的な性質が強いコ系より非現場指示的な性質が強いソ系を優先するようになること、の3点が示された。
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