管理栄養士養成教育の改革と大学教育(保健・医療・福祉専門職の養成と生涯学習)
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概要
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戦後の食糧難の時代から、高度経済成長期を経て、飽食と食生活の多様化へと、戦後50年で日本人の食生活は激変した。また、1990年代に入り、「生活習慣病」という概念が示され、健康状態に対して栄養や食生活が重要な役割を果たしていることが注目されている。このような背景の中で、21世紀の栄養・食生活のあり方が検討され、管理栄養士のあり方や養成制度も大きな改革の時期を迎えた。今後の方向性としては、マネジメント力と連携力が重視されている。管理栄養士養成校が増加している中、いかにこれらの力をもった管理栄養士を養成できるかが課題となる。本学の学部教育では、新しいカリキュラムに対応して、マネジメント力と連携を重視した内容となっている。また学外実習での実習先との連携を強化する方向にある。しかし今後は、よりお互いの期待や、現実に実施していることについての理解を深めることが課題である。また、大学という教育機関であることに立脚し、専門家育成と創造力をもった人材育成の両立が課題である。2005年度から始まる大学院教育において、高度専門職の育成では、科学的根拠によるマネジメント力、連携力をもつリーダーの育成が目指される。また、研究者・教育者の育成では、栄養や食品に関する基礎研究の他、現在研究者が少ない栄養や食に関する実践的な研究も社会的なニーズが高い。最後に、大学院での他分野との共同教育の推進などにより、より多面的に物事を判断する力やコミュニケーション力をもった、高度専門職や研究者・教育者の育成が本学の特徴の一つになると考える。
- 新潟医療福祉大学の論文
- 2005-03-14
著者
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