<原著論文>社会における「公衆栄養学」の役割と大学における教育アメリカの動向と日本の課題
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概要
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日本では新しい「公衆栄養学」の役割と大学教育でのあり方の議論が必要な時期にきている。その手がかりとして,本稿では,アメリカの大学での動向を検討した。1. 「公衆栄養学」の主要な役割は,「公衆栄養」活動をサポートする理論とツールを提供することである。2. 「公衆栄養」活動に必要な力は,(1)コミュニケーション・スキル,(2)栄養政策とプログラムの計画,実施,評価についての知識とスキルなどである。3. そのための教育には,学部教育と大学院教育,専門家トレーニングの段階的連携が必要である。学部教育では,(1)現行の食・栄養プログラムの理解のみでなく,(2)政策やプログラムの計画(地域診断を含む),実行,評価までのプロセスに用いる理論とツールの提供と,演習で事例分析やシミュレーションを取り入れている。大学院教育では,フィールドワーク,インターンシップや実習で,講義で習得した知識とスキルを,現実の場面に応用して活用できる力をつけることを重視している。4. 日本で実現するには,(1)「公衆栄養」活動で用いる理論とツールの整理,(2)他専門分野との連携,教員のトレーニング,栄養学教育をおこなう大学間の連携が必要である。
- 新潟医療福祉大学の論文
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