小笠原諸島特産のツマベニタマムシ属(鞘翅目, タマムシ科)の分類学の位置について
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概要
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タマムシ科のツマベニタマムシ属Tamamushiaは, 新属新種として記載された, ツマベニタマムシT. viridaに基いて, 三輪勇四郎, 中条道夫両氏によって1935年に創設された属で, ツマベニタマムシただ1種を含むだけである。その分類学的位置については, その翌年1936年に刊行された両氏の「日本産甲虫目録1,タマムシ科」ではクロタマムシ族Buprestiniのクロタマムシ群Buprestitesに属させられているが, その理由については全く記述がない。 ツマベニタマムシは青森県十和田湖畔で採集されたというただ1頭の標本に基いて記載されたものであるが, その後, 日本本土で採集された記録はなく, この記載に一致する標本の産地は例外なく小笠原諸島である。
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