<国立科博専報>伊豆諸島産苔類の植物地理学的研究
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概要
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1. 伊豆諸島産苔類として103種記録した。 2. 伊豆諸島の苔類の大部分は琉球, 南九州, 南四国, 紀伊半島南部に分布する種類と共通なもの(全体の約65%)で占められ, 小笠原, ミクロネシア系統のものが北上しているのはLefeanea lunulatiloba 1種しかない。 3. 伊豆半島を経由して本州から伊豆諸島にまで分布を伸ばしているものが23種(全体の23%)あるが, この中には本州の温帯林ないしは亜高山針葉樹林に分布するものが多い. 4. 人為的ないしは渡り鳥により伊豆諸島に持ち込まれたと思われるものが4種みられ, すべて人家週辺などに生育している. 5. 伊豆諸島の各島の成立および火山活動の時期などによる相異によってもたらされた森林植生のちがいが, 各島の苔類植生にも大きく影響を与えていて, 八丈島の西山ならびに東山の山頂部に発達するシイータブノキ林内に最も苔類植生が発達する。
- 国立科学博物館の論文
- 1977-12-20
著者
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